戊辰戦争後13回忌招魂祭追善詠歌
戊辰戦争で親兄弟を亡くした10代〜20代の人達の作品です。(作成されたのは明治時代です。)
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山裂る飛火の中にきえてこそたけきその名は世にひかりけれ |
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月花に風流かりせし往昔を忍へははれぬさみたれのそら |
橋爪 |
徒らに世には殘れとある甲斐もなみたなからに忍ふけふかな |
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鳴や鳴け山ほとときす聲そへてなき人まつるさみたれのそら |
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君か為め死出の山路を越へてこそちとせに香る名は残りけり |
森 ときゑ子
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五月雨に聲を雲井にほとときす萬代かけて名をそととむる |
小町屋 栄茂 |
白虎隊の自刃を兼ねてより庭の訓を守りけんおくれしものとしてのやまこえ |
仝 |
大丈夫か猛きこころを君か為め死出のやま路のさきかけにして |
仝 |
思ひ出て昔のけふを忍ふかなあはれ身にしむさみたれのそら |
小山田 孝清 |
血を吐て啼聲添ひよほとときす十まり三とせの五月雨の空 |
よ し き |
姿には見えねと曇る俤をまつるこころの思ひこそしれ |
仝 |
目の前に見ゆる昔の俤も今日言の葉ときゆるかなしさ |
北 海 漁 夫
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掲載:2006年3月14日